睡眠の基礎

快眠と生活習慣

快眠生活 光浴image


快眠を実現するための生活習慣の役割は、大別すると二つあります。

一つは「直接的な役割」で、運動や入浴といった習慣そのものが直接的に快眠をもたらす場合。
もう一つは「間接的な役割」で、日常の良い習慣で体内時計を24時間周期に調節すれば、規則正しい睡眠習慣が身に付き、結果として快眠が得られる場合です。

また、これらの習慣を実行する際、「そのタイミングが重要」だと言われています。

快眠は規則正しい生活から

私たちには、様々な生活習慣があります。睡眠もまた生活習慣の一つです。
そして快適な生活には、規則正しい習慣が必要と考えると、快眠も、規則正しい睡眠習慣が必要と考えられています。

どんなに運動をし、バランスのとれた食事に心がけても、眠る時刻が毎日不規則であれば、快眠は得られません。

では、なぜ規則正しさが必要なのでしょうか?

それは私たちの体内には体内時計があり、睡眠のタイミング決めるだけでなく、前もってホルモン分泌や生理的活動を調節し、睡眠に備えているからです。そして、これらは意志の力ではコントロールできないのです。
規則正しい生活は、体内時計を整え、そこにプログラムされている睡眠を円滑にする秘訣といえます。

運動と快眠

運動習慣がある人は、それを持たない人に比べ、不眠症状が少ないという調査結果があります。
このことからも睡眠維持には運動習慣が有効であると考えられています。

そして重要なのは、その内容です。一度だけの運動ではその効果は弱く、「習慣的に継続すること」が大切です。
ただ、激しい運動は逆に睡眠の妨げになるといわれており、快眠には、負担が少なく長続きする有酸素運動(早足の散歩や軽いランニングなど)が良いとされています。
効果としては、寝付きがよくなり、深い睡眠が得られるやすくなります。特に高齢者の方など、普段から不眠がちな人に効果が大きいようです。

また、運動するタイミングにも注意すると、さらによい効果が期待できます。
理想的な時間帯は、夕方から夜(就寝前3時間くらい)だと言われています。
睡眠は脳の温度が低下するときに出現しやすくなるといわれています。この時間帯の運動で、脳の温度を一時的に上げると、運動しない時に比べ、寝るときの脳温低下量が大きくなり、結果として快眠が得られやすくなります。
(※就寝直前の運動は、逆に身体を興奮させてしまうので避けましょう)

入浴と快眠

入浴効果image

入浴も快眠には有効とされています。
その効果は加温効果にあります。運動の場合と同じく、就寝前に体温を一時的に少しだけ上げることがポイントです。

そして、そのタイミングも重要です。午前中~午後の早い時間は効果はなく、夕方~夜間の入浴が効果的と言われています。

深い睡眠のためには就寝直前が良いという説がありますが、寝付きを悪くしてしまう可能性があるので要注意です。寝付きを優先させるならば、就寝前2~3時間が理想でしょう。

また、熱めのお湯で体温を(2度ほど)上げると深い睡眠を得られるという説もあります。これは身体への負担が大きくなるのであまりお勧めはできません。体温の上昇が少し(≒0.5度くらい)でも、十分に効果は期待できます。

一般的には、38度くらいのぬるめのお湯に25~30分程度。42度くらいの熱めのお湯なら5分程度くらいが目安です。また半身浴も有効といわれています。

これらを基本として、日々の体調や、自分の好みにあった、入浴スタイルを選択することが、何よりも大切です。

光浴と快眠

身体に対する「光」の効果の一つに、体内時計を24時間に調節することがあります。
ヒトの体内時計は(平均的には)24時間より少しだけ長めの周期でできているので(概日リズム=サーカディアンリズムと呼ばれています)、体内時計を毎日早めてあげないと、生活リズムが徐々に後ろにずれてしまいます。

「朝の光」には、その「ずれ」を早める作用があると言われていて、特に起床直後の光が効果的と言われています。目覚めたら先ずカーテンを開け、自然の光をたっぷりと取り込んでみて下さい。

反対に「夜の光」は、体内時計を遅らせる力があると言われています。特に夜が更けるほど、その力は強まると言われていますので注意が必要です。
また、屋内照明(照度100~200ルクスくらい)でも、長時間浴びていると体内時計が遅れていくので注意しましょう。

更には、白っぽい昼白色の蛍光灯にも体内時計を遅らせる作用があるとも言われています。蛍光灯を使用する際、睡眠の事を考えるならば、赤っぽい暖色系が理想と言われています。

一方、「昼間の光」には、昼夜のメリハリを付ける効果があると言われています。昼間に明るい光を浴びることにより、体内時計に関係するメラトニンというホルモン(夜に分泌される)が増加することが知られています。

その他の習慣

食事効能image

その他、快眠を得るための習慣としては「食事」も重要な要素です。

朝食は簡単でもよいので摂るようにしましょう。脳のエネルギー源=糖分を適度に補給することがお勧めです。

エネルギー不足から、日中の活動が低下すると、夜の睡眠に影響を与える可能性があるので、この意味でも重要なことなのです。

ただ、就寝前の夕食や夜食は、消化活動が睡眠を妨げる結果になりますので、出来るだけ控えましょう。

体内時計を整える目的でも、「規則正しい食事」は重要です。

良く知られたことですが、コーヒー、緑茶、チョコレートといったカフェインが含まれる飲食物には覚醒作用があるので、敏感な人は就寝前5~6時間から摂取は控えた方よいとされています。
その他にも就寝前の喫煙はニコチンが刺激剤として作用しますのでできれば避けましょう。

更には、いわゆる寝酒にも注意が必要です。アルコールは確かに寝付きはよくしますが、明け方の睡眠を妨げるとされていて、結果として快眠には繋がりません。

一方、「昼寝」は余計な眠気を解消し身体も元気になります。長さは15分程度で十分です(※高齢者では30分程度)。上手に昼寝をとることで、夕方のうたた寝なども減り、夜によく眠れることが期待できます。

最後に生活習慣病も、不眠の原因になることが分かっています。生活習慣病を防止の意味でも、良い生活習慣を身につけ、快眠を得る良い習慣を身につけましょう。

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